物心ついて初めての「将来の夢」はウルトラマンでしたが、巡り巡ってWEB編集者10年目に突入しました。どうも。夢破れたすべての大人を応援している@sakucchiです。

最近、雑誌社からWEBに転向する編集者と仕事をする機会も増えてきました。

サンプリング数が少ないのでなんとも言えませんが、彼ら彼女らが入社後にぶち当たる「壁」のようなものが見えてきたので、今日はそのことを書こうと思います。

それは「流通」「展開」「数字」の3つの壁です。

1.流通の壁


コンテンツビジネスは「生産」と「流通」の2つの力を、いかに最大化できるかがひとつのポイントです。

たとえ面白いものができても、それが誰にも届かなければ存在しないのと同じですし、流通網が整備されていても、届けられるものが面白くなければ、誰にも読まれません。

あくまでも一般論ですが、雑誌社は編集部と販促部に分かれてることが多く、既に書店やコンビニへの流通網がある雑誌の編集者は、原則、生産に集中できます。

一方、読者との接点が無限にあるWEBでは、いかにコンテンツと読者をマッチングさせるかの技術が不可欠。編集者が流通を意識してコンテンツを生産しなければ、読者に到達させられません。

つまり、検索、SNS、ブログ、キュレーションメディアなどのWEB流通網にうまく乗るように、コンテンツを生産する必要があります。

頭では理解できても、感覚としてつかみにくいと言われることが多いのが、この「流通の壁」の特徴です。

2.展開の壁


コンテンツはそれ自身が乗る形式、フォーマットに規定されるところがあります。

例えばPCの動画は、画面の縦横比に合わせて横長のものが基本ですが、画面が縦長で小さいスマホでは、大きく見せるための縦長動画も最近注目を浴びています。つまりコンテンツの乗り物の形に応じて、独自の見せ方が発展していくわけです。

紙とWEBの編集でも同じようなことがいえます。

平面的で一覧性の高い紙は全体像を把握しやすく、直線的で一覧性の低いWEBは全体像を把握しにくい。

webkami

WEBはコンテンツがどこまで続くのかが不明瞭なので、読者へのストレスが高いメディアです。そのストレスを軽減するためには、飽きさせない「展開」が非常に重要となります。

PCに比べると画面の小さいスマホ時代になって、それが顕著になってきました。最近よく見かける会話型の記事は、テンポよくコンテンツをみてもらうための工夫だと思います。

僕はメンバーに向けて、バラエティ番組の編集を引き合いに出すことがあります。お笑いのボケとツッコミが紡ぎだすテンポは、「飽きさせない」という意味で非常に参考になるのです。

そういう意味でWEBの編集は、紙よりもテレビに考え方が近いかもしれません。

これは読者の視線の順番をコントロールできない(しない)雑誌では、強く意識しないことのようです。

3.数字の壁


WEBと雑誌の違いで大きいのは、ダイレクトに数字がわかる点です。アクセス解析など見えてきた数字から、次のコンテンツに活かし、さらに数字を見る…。

このサイクルをいかに早く的確に回せるかが、競合他社との勝負どころとなります。

どちらかと言えばですが、数字が苦手な編集者はWEB、紙に限らず多いように感じます。エクセルがまったく使えないなんて人も多かったりw

でもこれって結構もったいないことだなあと。なぜなら、数字をずーっと見ていると、ごく稀に「大きく潮目が変わる瞬間」がわかることがあるからです。

ファッションイベントがすごく増えた2012年夏の半年ほど前、それまではそんなに注目されなかったファッション系の情報の数字がじわじわと伸び始たり、バイラルメディアが勢いをなくす半年ほど前から、ああいう扇情的なタイトルがじわじわと伸びなくなったり。

こういうわずかな「流れの匂い」のようなものを数字から見出す技術も、WEB編集者として生き残っていくには大事な要素だと思います。

まとめ


さて、忙しい中で何をこんなにがんばって長文書いたのかといえば、いまそんな壁に挑戦したいと考えている編集者を募集しているからですね。

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雑誌編集者の先輩たちもたくさんいるので、壁を乗り越えるのを手伝ってくれるはず!

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まったくの編集未経験だった先輩たちもたくさんいるので、壁を乗り越えるのを手伝ってくれるはず!

今年もよろしくお願いします。

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